「嫌われる勇気」の【課題の分離】を簡単解説 【対人トラブルに巻き込まれなくなる方法】

介護現場スキル
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介護現場でストレスを減らしたい人

介護の仕事って楽しいんだけど、同僚や利用者さんとの対人トラブルで悩むんだよなぁ

聞きたくない愚痴を聞かされたり、板挟みにあったりするもんね

上手く立ち回る方法を知りたいわ…

こういった疑問に答えます

 

☑本記事のテーマ

書籍「嫌われる勇気」より【課題の分離】を簡単解説
【誰の課題かを明確にする】ことで対人トラブルに巻き込まれなくなる方法

 

☑記事の信頼性

この記事を書いているのはこういう者です

●30歳で法人内最大規模の事業所の主任となるが、ネガティブな出来事の連続で、約1年間、無気力になる日々を経験
年間約1000時間ペースでライフハック(仕事術・生活術)関係の情報収集
●数ヶ月後には、多職種全員参加の「より良い職場作り」プロジェクトのリーダーとして牽引するまでに変貌し、後輩から「メンタル最強すね」と言われる

 

☑読者さんへの前置き

この記事を読むことで

「嫌われる勇気」の【課題の分離】とは何か
【対人トラブルに巻き込まれなくなる】具体的な方法

について知ることができます

 

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一番のメッセージ:課題の分離

本書は、心理学者アドラーの考え方に基づいて書かれているものであり、一番のメッセージは【課題の分離】だと思いました

 

具体的に言うと

仕事上のトラブルや人間関係の悩みに直面した時、【これは誰の課題なのか?】という視点から【自分の課題】と【他者の課題】を分離していくことが必要

だと書かれています

何故悩んだときに【課題の分離】という考え方が必要になるかを解説します

 

理由①:そもそも全ての悩みは【対人関係】だから

本書では

【悩みには必ず他者が関係している】

と言われています

 

これは実際に読者の方の悩みをイメージしてもらうと分かりやすいと思います

 

●職員同士の人間関係のトラブル⇒同僚が関係
●ケアの悩み⇒利用者さんや同僚が関係
●「仕事ができない」など個人的なコンプレックス⇒他者との比較が関係

 

個人的なコンプレックスが対人関係??

そう思うかもしれません

 

具体的に説明すると、本書では【背が低い】という悩みについて取り上げられています

一見すると、個人で完結していると思われそうな悩みですが、【背が低い】という悩みは、【他者よりも】という他者との比較から来ており、そこには【対人関係】が関わっていると言えるということです

 

この【悩みは全て対人関係】という考え方は本書でも核となるため、しっかり理解しておく必要があります

 

理由②:対人関係のトラブルは【他者の課題に土足で踏み込むこと】だから

例えば、本書では【なかなか勉強をしない子どもに対する親としての考え方】を例に説明されています

親として塾に通わせたり、家庭教師を雇ったり、無理やりにでも勉強をさせるべきでしょ??

これに対して、ハッキリと【NO】と答えています

なぜなら、勉強することは子どもの課題であり

親が「勉強しなさい」と命じるのは、他者の課題に対して土足で踏み込むような行為である

とされているからです

 

これを聞くと

 

いやいや、それはさすがに暴論でしょ。だって、それで授業についていけなくなったり、希望の学校に入れなくなったらどうするの??

 

そうよ。勉強することは子どもの課題だとしても、勉強をさせることは親の課題よ

そう言いたくなるかもしれません

 

しかし、これに対しても、本書ではハッキリと【NO!誰の課題なのかをハッキリさせよ】と答えられています

 

何故かというと、確かに世の親たちは「あなたのためを思って」という言葉を使い、勉強をさせようとしますが、そこには自分の【世間体・見栄・支配欲】などの目的があるからです

 

つまり、【あなたのため】ではなく【わたしのため】であり、そのごまかしを察知され、子どもは反発するのだと言われています

 

じゃあ、子どもが全く勉強していなかったとしても、それは子どもの課題なのだから放置しろ、と言っているの??

これに対しての答えは【NO】であり

【課題の分離=放任ではない】

と書かれています

ここは注意が必要な点で、アドラー心理学は放任を推奨するものではありません
放任とは、例えばこの場面で言えば、子どもが何をしているのか知らない、知ろうともしない、という態度を言います

 

しかし、親として必要な対応は

●放任するのではなく子どもが何をしているのか知った上で、見守ること
●勉強が本人の課題だと伝え、本人が勉強したいときにはいつでも援助することを伝えておくこと
●しかし、子どもの課題に土足で踏み込むことはしない。頼まれもしないのに、あれこれ口出ししてはいけない

と書かれています

 

介護現場でも同様かもしれません

 

例えば、仕事が上手くいかない後輩がいた時に

●あれこれ言い過ぎてしまったかな
●なんで教えたのにできないんだろう

と悩むこともあります

 

もちろん先輩として、必要な助言を与えることは必要です
ただし、こちらが悩むほど過度に介入するのは得策ではありません

 

あくまで「必要な助言」と「何かあればサポートをする」という援助の中で、後輩が自分の課題として捉え、成長していくことに価値があるのでしょう

 

具体例①:カウンセリングの場面

課題の分離は親子関係に限ったことではありません

 

例えばアドラー心理学のカウンセリングの場面でも

相談者が変わるか変わらないかは、カウンセラーの課題ではなく、あくまで【相談者の課題】

と考えられています

 

いやいや、そんな無責任な態度が許されるの??

そう思ったのではないでしょうか

 

これに対しては

●精一杯の援助はする
●ただし、その先にまでは踏み込めない

としています

ここである国のことわざを用いて

馬を水辺に連れていくことはできても、水を吞ませることはできない

と話します

 

つまりは

【本人の意向を無視して「変わること」を強要したところで、あとで強烈な反動がやってくるだけ】
【自分を変えることができるのは、自分しかいない】

と書かれているのです

 

先ほどの仕事ができない後輩の例も一緒です

どれだけ助言をしたとしても「最後にやるかやらないか」は後輩次第です

課題をごっちゃにしないようにしましょう

「後輩が仕事ができない」という他者の課題に対して、深く悩みすぎてしまい、自分のやるべきことができなくなることの方が問題ですもんね

 

具体例②:引きこもりの子どもを持つ場合

本書ではこのような場合でも【課題を分離せよ】と言います

 

具体的には

●引きこもっている状態から抜け出すのか抜け出さないのか、あるいはどうやって抜け出すのかなど、これは原則として本人が解決するべき課題であり、親が介入することではない
●親子として援助は必要
●もっとも大切なのは、子どもが窮地に陥った時、素直に親に相談しようと思えるか、普段からそれだけの信頼関係を築けているかだ

とのことです

 

より具体的には

●まずは自身が「これは子どもの課題なのだ」と考える
●引きこもっている状況に介入しようとせず、過度に注目することをやめる
●その上で「困ったときにはいつでも援助をする用意がある」というメッセージを送っておく

という流れです

すると、親の変化を察知した子どもは、今後どうするのかについて自分の課題として考えざるを得なくなり、援助を求めることもあるし、独力で何とかしようとすることもある、と書かれています

 

ここまで聞くと

 

実の子どもが引きこもっていて、そこまで割り切るのは無理だよ

と思うかもしれません

 

この疑問に対して、本書では

「子どもとの関係に悩んでいる親は、【子どもこそ我が人生】だと考えてしまいがちである。要するに、子どもの課題まで自分の課題だと思って抱え込んでいる」

と書かれています

 

どれだけ子どもの課題を背負い込んだところで、子どもは独立した個人です

親の思い通りになるものではなく、進学先や就職先、結婚相手。あるいは日常の些細な言動でも、自分の希望通りには動いてくれません

 

いや、そうなのかもしれないけど心配よ

その気持ちには共感でき、確かに心配にもなるし、介入したくなることもあると思います

でも、他者はあなたの期待を満たすために生きているのではありません

 

●たとえ我が子であっても、親の期待を満たすために生きているのではない
●家族だからこそ意識的に課題を分離していく必要があるのだ

と書かれています

 

これを聞くと

 

そんな線引きをしたら、誰のことも信じられなくなるよ

と思うかもしれません

 

これに対しても

●信じることもまた、課題の分離である
●「相手のことを信じること」これは自分の課題
●しかし「自分の期待や信頼に対して相手がどう動くか」は他者の課題なのだ

と答えられています

 

アドラーの語る課題の分離には「たとえ相手が自分の希望通りに動いてくれなかったとしてもなお、信じることができるか」そこまでの問いかけが含まれているのです

 

例えば、介護現場で職員同士の対人トラブルに巻き込まれたとします

あなたは職場がうまくいくように「何とかお互いに変わってもらえれば」と思うかもしれません
揶揄もすると、そのように働きかけすぎていることもあります
結局、状況は改善せず、日々トラブルに巻き込まれ、悩む毎日になります

どうにかしたい気持ちとしてはとっても共感できますが、それでうまくいったことはほとんどないのではないでしょうか

私アギト的にはほぼありません
むしろ、上手くいかないことが悩みでネガティブループに陥り、本来自分のすべきことも見失うこともありました

 

本書では、そんな対人関係の悩みを一気に解消する方法について、私たちにできることは

 

【自分の信じる最善の道を選ぶこと】

それだけだとされています

 

一方で、【その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話だ】と書かれています

 

つまり、子どもの勉強の話でもカウンセラー・引きこもりの話でも【自分の課題と他者の課題を分離することが必要だ】ということです

 

私アギト自身、これまで対人トラブルや人材育成などで、無気力になるほど悩んでいました
しかし、この課題の分離を身に付けることで、過度に責任を負うことなく、自分のやるべきことに注力できるようになりました

 

そして、その結果、上手くいかないことがあったとしても、相手からの評価は他者の課題として切り分けることで、とても気が楽になり、更に自分のすべきことに目を向け、結果改善に至ることもありました

 

私アギト自身、これまで対人トラブルや人材育成などで、無気力になるほど悩んでいました
しかし、この課題の分離を身に付けることで、過度に責任を負うことなく、自分のやるべきことに注力できるようになりました

 

そして、その結果、上手くいかないことがあったとしても

●相手からの評価は他者の課題として切り分けることで、とても気が楽になった
●更に自分のすべきことに目を向け、結果改善に至った

ということもありました

 

また、この「課題の分離」と併せると最強なのが「主体的である」「脱フュージョンテクニック」です

個人的には、これらが合わさらないと効果が半減するとまでは言いませんが、圧倒的にパワーアップすると思っています

何より、これらの考え方やテクニックでとても働きやすくなりましたし、後輩からも「メンタル最強すね」と言われるようになりました

 

良かったらチェックしてみて下さい

ストレスフルな福祉現場で誰でも【自由を手に入れる】考え方【主体的である】 | アギトの主任ブログ (syakuresyunin.com)

【脱フュージョン】 「ネガティブ感情連鎖を止める」1つの方法を紹介 | アギトの主任ブログ (syakuresyunin.com)

 

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まとめ

本書は、心理学者アドラーの考え方に基づいて書かれているものであり、一番のメッセージは【課題の分離】

仕事上のトラブルや人間関係の悩みに直面した時、【これは誰の課題なのか?】という視点から【自分の課題】と【他者の課題】を分離していくことが必要

 

理由①:そもそも全ての悩みは【対人関係】だから

具体例

●職員同士の人間関係のトラブル⇒同僚が関係
●ケアの悩み⇒利用者さんや同僚が関係
●「仕事ができない」など個人的なコンプレックス⇒他者との比較が関係

 

理由②:対人関係のトラブルは【他者の課題に土足で踏み込むこと】だから

「頼まれたときにはサポートするというメッセージを送っておくこと」は必要だが、それまではこちらが悩むほど過度に介入するのは得策ではない

 

対人関係の悩みを一気に解消する方法について、私たちにできることは

【自分の信じる最善の道を選ぶこと】

【その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話だ】とされている

 

以上を解説しました

 

 

 

それでは

自分次第では現場は輝く☆

~I’m proud to spend time with you~

やるぞ、やるぞ、やるぞーーー 

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