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集中力は仕組みで守れる!介護現場で決定疲れを防ぐ超実践術
介護現場で集中力を高めたいと思っている人へ
「介護の仕事は直接的なケアだけじゃない。事務も多い」 「ひとつひとつの決定にパワーを使っているのを感じる」 そんな話をよく聞きます。
この記事は
【書籍『自分を操る超集中力』から学ぶ、介護現場で集中力を発揮する方法】#1 →テーマは「集中力を減らさない」ための工夫
【記事の信頼性】
書いている人
◆ 30代で法人内最大規模事業所の施設長に登産 ◆ 過労な成果を迷い続け、一年間以上の無気力状態を経験 ◆ 今では「より良い現場づくりプロジェクト」を主役として絞りまとめ、参加者の70%以上から高い評価
【集中力とは何か】
集中力は「決定疲れ」で消耗する:ジャムの実験から見る人間の心理
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授の著書『選択の科学』には、非常に興味深い実験が紹介されています。
実験の概要:
あるスーパーの試食販売で、
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週末①:24種類のジャムを用意した場合
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週末②:6種類のジャムを用意した場合
それぞれの週末にどのような行動変化が起きたかを比較したものです。
実験結果:
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試食に立ち寄る人の数は、種類が多い週末(24種類)の方が 1.5倍多かった
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しかし 実際にジャムを購入した人の割合は、種類の少ない週末(6種類)の方が 約10倍高かった
つまり、選択肢が多すぎると人は「決断できない」傾向にあることが分かったのです。
解釈:「選べない」ことが集中力を削る
この現象は「決定疲れ(Decision Fatigue)」と呼ばれます。
たとえ行動をしていなくても、「どれにしようか」「どうしようか」と選んでいるだけで、脳のエネルギーは確実に消費されていくのです。
そしてこれは、選択を先延ばしにすることでも同様に集中力を削るとされています。
集中力を減らさないためには「即決できる仕組み」がカギ
集中力を維持するには、やることを1つ1つその場で判断するのではなく、事前に選択肢を減らしておく工夫が有効です。
私アギトの場合は、Excelで自作したTO DOリストを活用しています。
実践している具体例:
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ルーティン業務はテンプレ化し、毎月コピペで使い回す
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突発業務はその都度入力し、「見える化」して把握する
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Excelのフィルター機能で期限順に並び替え、優先順位の判断も1クリックで完了
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完了したタスクはチェックマークで消していく
この仕組みによって、
「今日は何からやろう…」
「あれもやらなきゃ…これも後回しにして…」
といった**“考えること自体”に集中力を奪われるのを防いでいます。**
介護現場に即した応用ポイント
介護の現場では、以下のような工夫が「決定疲れ」を減らし、集中力を維持する助けになります:
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申し送りやルーティン対応を 紙やExcelで見える化しておく
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休憩の時間や場所を固定しておく(決めることを減らす)
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緊急時対応マニュアルを 一目でわかる形でまとめておく
など、「判断の手間」を極限まで減らすことで、ケア本来の質や、集中すべき時間へのエネルギーが温存されるのです。
まとめ:集中力を奪うのは「行動」ではなく「選択」
集中力を維持するには:
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決断の回数を減らすこと
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即決できる仕組みを作ること
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見える化して考える手間を削減すること
この3つがとても重要です。
実際の仕事がハードな介護現場だからこそ、選択や判断に脳のエネルギーを奪われないように、システム化・テンプレ化を活用するのがコツです。
さらに詳しい仕組み作りや、現場での応用パターンを知りたい場合は、お気軽にお知らせくださいね。次回以降で「集中力を高める編」もお届けしていきます。
興味を持って頂けた方は 書籍『自分を操る超集中力』をぜひ手に取ってみて下さい
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